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ノーモア原爆 映画「ひろしま」

先日、NHKのEテレで深夜に放映された「ひろしま」という映画を観た。静かな日常生活を送っていた人たちの頭上に突然、得体の知れない眩い閃光を放つ塊がが落ちてきた。平和な街は地獄に一変する。うず高く積まれた死体の山。マイケル・ジャクソンのスリラーに出てくるゾンビのように皮膚が爛れ、肉が削げ落ちた無数の人々の集団が呻き声をあげて足を引きずりながら廃墟となった街を歩く。 ナチスの脅威に備えてマンハッタン計画を始めたのに、なぜ、ドイツではなく日本に原爆を落としたのか。黄色人種に対する人種差別が根底にあったというタブーも、映画の中ではっきり語られていた。この原発の開発のために世界中から集められたノーベル賞級の科学者の中に、この愚行を止めようとしたものはいなかったのか。人類の希望、平和と進歩を目指して発展してきた科学とは何だったのか。 唯一の被爆国の日本が、なぜ、核兵器禁止条約に反対票を投じているのか、原爆の平和利用という偽善で開発された原発をなぜ止めないのか、放射能汚染を安易に風評被害で片付けてしまっているのか、この無神経さに憤りを感じる。今度、世界大戦が起これば必ず核を使う。人類最大の汚点である原爆は絶対悪。私は、戦争体験はないが、戦争は何があっても絶対に容認しない。 原爆が落ちて傷の癒えない7年後に、人類始まって以来の愚行の記録を残してくれたことに感謝する。この映画は、人類全体の財産。デジタルリマスターの技術でカラー化して、戦争を絶対に起こさないために、世界中の戦争を知らない子どもたち、大人たちに観てもらいたい。